苦いコーヒーにぴったりのクリーミングパウダー。コーヒーの風味を損なわずにマイルドにできることから、好んで使う方もいらっしゃるのではないでしょうか?

しかし、近年の健康食ブームや無添加食品のブームの流れもあり、添加物が多く含まれている印象をもつ方も多いと思います。

そこで今回は、クリーミングパウダーの添加物について、主に日本で販売されている商品を例にまとめてみました。

そもそもクリーミングパウダーとは?

クリーミングパウダー

そもそもクリーミングパウダーとは、食品や飲料に入れてミルク感やクリーミーさを追加できる白い粉末状の製品のこと。

牛乳や生クリームに比べ、保存性に優れており、熱や酸に強い性質をもっています。そのため、コーヒーなどの熱い飲み物や料理にもコクをプラスすることができるのです。

日本でよく見かけるクリーミングパウダー

クリーミングパウダーでピンとこなかった方も、ブライトやクリープといった製品名を聞くとピンとくるのではないのでしょうか?

有名な各メーカーからたくさんのクリーミングパウダーが発売されているので、今回はそれらの製品を添加物の面から比較していきます。



ブライト

ブライト

ネスレが販売しているブライトは、主にコーンシロップと植物油脂を乳化剤で乳化させて製造されています。

乳製品は一切入っていない点は覚えておきたいですね。

乳化剤というのは、水と油を混ぜ合わせるために使われる薬剤で、卵と大豆から作られているため、ミルクは一切入っていないのです。ですので、大豆アレルギーの方は念のため摂取しないことをおすすめ致します。

また、酸化ケイ素という成分が含まれていますが、これは粉末が湿気により固まってしまうことを防ぐ役割があります。この酸化ケイ素は、自然界にも存在し、人間の体にも微量ながら存在しています。

体内に摂取したとしても、吸収されることはなく、毒性はないため、安全面は問題ありません。

クリープ

クリープ

森永乳業が販売しているクリープは、対照的に乳製品と乳糖のみで作られています。

原材料が乳製品のみの正真正銘の粉末ミルクと言えます。

乳糖いうのは、動物性のミルクに含まれている糖質のこと。別名ラクツロースと言われ、ほ乳類のミルクには必ず含まれる成分です。そのため、決して体に悪い成分ではないのです。乳化によってミルク風にしているわけではないため、風味づけや成分調整のための香料やpH調整剤が含まれていないのが特徴です。

実際に森永乳業は、「日本で唯一ミルクの成分だけを使っているクリーミングパウダー」としてこの商品を売り出しています。

マリーム

マリーム

味の素が販売しているマリームの原材料は、水あめと植物油脂が原料となっています。

こちらの製品も、乳化剤を使用することにより、製品のまろやかさを生み出していると言えます。また、乳たん白という、別名ミルクプロテインと呼ばれるたんぱく質が入っています。

このミルクプロテインは、牛乳を含め、乳製品には含まれている成分です。これら食塩や香料を加え、味や香りを調整することで、ミルク風に仕上げているということになります。

カルディ クリーミーシュガーパウダー

カルディ クリーミーシュガーパウダー

カルディコーヒーが販売している、クリーミーシュガーパウダーは、その名の通り砂糖が含まれています。

そのため他の製品よりも、甘みを強めに感じるのが特徴です。

また、デキストリンという、イモやトウモロコシのでんぷんを熱や酸などによって、分解したものも含まれています。このデキストリンは、炭水化物であるため、食品添加物ではなく、食品に分類されます。

食品に応じた目的で配合されることが多く、適度粘度を加え分離を防いだり、粉末食品をさらさらな状態に保つ用途があります。

セブンプレミアム まろやかクリーミングパウダー

セブンプレミアム まろやかクリーミングパウダー

セブンイレブンが販売している、まろやかクリーミングパウダーも、他の多くの製品と同じように、植物油脂とデキストリンが主な原材料です。

そこに、香料やカラメル色素で味や香りを整えています。他の製品と違う点としては、カルシウムが含まれている点です。不足しがちなカルシウムを、手軽に補えるところがこの製品のポイントです。

こちらのカルシウムは、スプーン1杯約3gで、9m摂取できます。

UCC コーヒークリーミーカフェプラス

UCC コーヒークリーミーカフェプラス

UCCが販売している、コーヒークリーミーカフェプラスは、植物性脂肪が主に含まれています。

こちらの製品には、乳糖や脱脂粉乳などの乳製品も使用されていますが、これらの原料よりも、デキストリンや植物性脂肪のほうが多く含まれています。そのため、乳製品はあくまでも、味や香りづけのためのものと推測ができます。

トップバリュ クリーミーパウダー

トップバリュ クリーミーパウダー

イオンが販売している自社商品、トップバリュのクリーミーパウダーも、デキストリンと植物油脂が主な成分です。

また、脱脂粉乳や乳たん白も含まれています。一点考慮すべき点として、デキストリンの原材料として、「遺伝子組換え不分別(遺伝子組換えとうもろこしが含まれる可能性があります」と表記されている点が挙げられます。

多くの団体や組織が安全性や健康面に問題はないと報告しているため、安全性は高いと言えますが、気にされる方は、購入を避けたほうがよさそうです。

クリーミングパウダーは身体に悪いのか?

結論から申し上げると、どの製品も一概に体に悪いものとは言えないでしょう。

植物油脂を加工する際に、トランス脂肪酸という成分が生じます。

これは、過剰摂取すると心臓疾患や肥満などと関係がある可能性が高いと報告されている成分です。しかし、コーヒーにクリーミングパウダーを少量加える程度の使用であれば、問題ないと考えられています。そのため、大量にクリーミングパウダーを摂取するようなことがなければ、体に悪いとは言えません。

ただ、100%リスクがないとは言えないのが現状です。

気になる方はトランス脂肪酸などの添加物等が含まれていないものを購入するか、クリーミングパウダー自体の使用を避けることをおすすめ致します。

どれを買うのが正解?

添加物の面では、森永乳業のクリープでしょう。

唯一の乳製品のみで作られているクリーミングパウダーです。

香料や調整剤が一切含まれていないため、安心して使うことができます。そのため、他の製品と比較すると、値段が少々お高めですが、無添加で選びたい方は、ぜひこちらを購入してみてはいかがでしょうか。

まとめ
今回は、クリーミングパウダーの添加物についてまとめてみました。それぞれ若干の違いはあるものの、クリープ以外の製品には添加物が含まれていましたね。
一般的な使用であれば、健康に問題はないですが、気になる方は購入する製品をよくご検討することをおすすめします。